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御製(天皇陛下のお歌) ふりつもる み雪にたへて いろか へぬ 松ぞををしき 人もかくあれ 解説:どれほど難題が待ち構えていよう とも、あのみ雪に耐えて色を変えない松のように、私たちの大切な国を もっと良い美しい国にしていく。

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「帝国国策遂行要領(案)」の実質策定者は田中 新一(陸軍参謀本部作戦部長)である。
その田中は当日の「業務日誌」に次のように書き残している。

「天皇陛下御自ら両統帥部長を御招致になり、種々ご下問になり、その結果に就き統帥部は憂慮す。陛下のご心配は二つのように拝された・・・種々ご説明の上、お叱りをこうむりながら、一応ご納得を得た模様。明日の御前会議は予定通り開催しうることなった。」

田中は天皇のお考えを忠実に把握している。杉山が楽観論ばかり述べて天皇に叱られているのと対照的である。

田中は、いわゆる「バカヤロー事件」(※)で悪名を残す急進派の筆頭で、下克上の軍隊で傍若無人に振舞い、無能な将官に代わって日本を泥沼の戦争に引きずり込んで行った張本人の一人である。

日本には良い点も多くあるが、かような人間どもが、戦中・戦後に厳しく糾弾されない「うやむや・なあなあ体質」は現代にもまったく通じるわが国の「宿痾」とも言うべき日本の弱点といえよう。

※ 「バカヤロー事件」
1942年8月に開始したガダルカナル島奪還作戦は杉山 元(はじめ)参謀総長の兵力の逐次投入という愚のために失敗に終わり、翌年2月1日ガダルカナル島からの撤退を開始。
田中 新一作戦部長は、補給をめぐり東条首相を「バカヤロー」と怒鳴りあげた。

8月5日に東久邇宮が天皇に拝喝した際、それまでの杉山たちの説明を受けての感想を天皇は次のようにも述べられている。

「軍部は統帥権の独立ということをいって、勝手なことを言って困る。ことに南部仏印進駐にあたって、自分は各国に与える影響が大きいから反対であると思い、杉山に国際関係は悪化しないのかと訊ねたところ、杉山はなんら影響はない、作戦上必要だから進駐します、と言うので仕方なく許可したが、進駐後、英米は資産凍結令を下し、国際関係は杉山の話とは反対に非常に日本に不利になった。陸軍は作戦、作戦とばかり言って、本当のことを言わないので非常に困る。」(「一皇族の戦争日記」東久邇 稔彦)

これは単に杉山への批判ではない。統帥権の独立を楯に政府を無視し、都合の悪い情報は天皇にも上げず、作戦を口実に暴走してゆく軍部への批判である。
かような軍部独裁こそが日本を戦争に引きずりこんで行った原因なのではないか。

この天皇の発言に対して東久邇宮は「いけないとお考えになったのなら、お許しにならなければよい。」と進言しているのだが、「統帥権の独立」を楯に、事実上天皇を無視して独裁権力を振るっているのは軍部そのものなのである。

実際、日華事変に際して「不拡大方針」を採った石原 莞爾(当時参謀本部第一部長)は「フン、自分だって十年前にナニやってたのか忘れたのかい。」と武藤章(軍務課長)を初め関東軍参謀から鼻でせせら笑われるだけであった。

石原という天才は満蒙の占領統治によって共産主義国ソ連から大日本帝国を守るとともに、農村の疲弊と失業者の増大と言う昭和初年の国内矛盾を解消することを考え、満蒙領有のために軍部主導の謀略を謳っている。統帥部の言う不拡大方針に対して彼は関東軍参謀に対する「統帥権の干犯」だ、と非難した。これが「侵略」と呼ばれることに拘っていないのだ。

軍という組織がかようなまでに理性を失っていったのは、「現人神」などという虚構を勝手に振りかざし、自らを「皇軍」と名乗り、中国での戦争を「聖戦」と唱えるようになってからだ。

そして、この昭和12年から16年までの大半の間、首相として政治の中枢にいたのが近衛文麿なのである。繰り返すことになるが、戦争責任は先ず第一に近衛において認識されるべきなのである。

(続く)

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